Future Bassとは?

紫色の照明を使用したライブ画像 ジャンル

簡単に概要

Future Bassは主に[Dubstep]と[Trap]の影響を受けていますが、この二つのジャンル程激しくはなく緩やかなベースラインを持っています。
高い音域に響き渡るスネアも特徴的であり、高音に加工されたボーカルサンプルや、連続して跳ね上がるような柔らかなバウンスのあるサウンドが使われます。
Melodic Dubstepと相性が良い為、共にMixされることが多いです。

派生ジャンルとして日本発祥のKawaii Future bassというジャンルが存在しています。
音の特徴としては、チップチューンの8bit特有の音やアニメ、ゲームなどのポップカルチャーで使われる音や音声、ベッドやドアなどが軋む音がよく使われています。
殆どの楽曲がメロディックで聴きやすくKawaiiの名の通りかわいい音色が多く、軟派好きの方にはとてもマッチする魅力的なジャンルとなっています。

歴史と現在  

始まりは2010年頃スコットランドのRustieHudson Mohawke、アメリカのRL Grimeによって開拓されRustieが世界で初めてのFuture BassアルバムGlass Swordsをリリース。
Glass Swordsに収録されている「 After Light 」はアディダスのCMに起用され有名になりました。

2013年にはフルームによるYou & Meのリミックスで人気を博し、2016年にはイレニウムマッシュメロマーティンギャリックスなどと言ったアーティスト達により忽ち人気となり、ポピュラーなジャンルとして知られるようになりました。
現在でも人気は衰えることなくベースミュージックのジャンルでは必ずプレイされるジャンルです。

日本でもFuture Bassは有名なジャンルであり、Kawaii Future BassではSnail’s Houseが先駆者として認知されており、現在でも日本でポピュラーなEDMジャンルとして知られています。

因みに、Dubstepの顔とも言えるワブルベースを効かせたBrostepを手掛けていたアーティスト達がFuture Bassに流れ込んでしまった為、Brostepは現在下火となっていますが未だに多くファンや人気は維持され続けており、Melodic Dubstepなどでワブルベースが使用されたり、ベースミュージックの金字塔と言える重要なジャンルであり続けています。

更にワブルベースを近代化させたColor Bassというジャンルが近年話題となっています。
このジャンルはFuture BassとMelodic Dubstepのドロップを組み合わせたかのようなサウンドが特徴的で、簡単に言ってしまうとBrostepをFuture系のサウンドに仕上げたものです。
個人的にこれから来るジャンルではないかと考えているジャンルです。

 

  • After Light
    Rustie

 

 


  • You & Me – Flume Remix
    フルーム, ディスクロージャー

 

 


  • Alone
    マシュメロ

 


  • Something Just Like This
    ザ・チェインスモーカーズ, コールドプレイ

 

 


  • Scared to Be Lonely
    マーティン・ギャリックス, ディア・リパ

 

 

レーベルが出しているプレイリストは見当たりませんでしたが、個人の方のプレイリストは豊富にあります。
Brostepとは異なりクリアなワブルベースの様なサウンドが多く使われます。
プレイリストはMelodic Riddimと共に選曲されているものが多いです。

  • Color Bassプレイリスト

影響されたジャンル  

影響されたジャンルは主にDubstepやBrostep、Trapと言われています。
現在でもアメリカなどのEDMは上記のジャンルを入れたベースミュージックが中心です。

  • [Dubstep(Brostep)]

Dubstepと聞くと2ステップのリズムにワブルベースを聞かせたEDMを思い浮かべるのではないでしょうか?
ワブルベースを効かせ、アメリカで流行したDubstepをBrostepと言われ分類されています。
有名なアーティストではSkrillexZomboyなどが有名です。
ドロップなどでヴォーヴォーやヴェーヴェーと鳴っているベースがワブルベースです。

 

  • [Trap]

TrapはBrostepの中にHip Hopを織り交ぜたようなスタイルが特徴的です。
最近のTrapはワブルベースの効いた楽曲は少なく、HipHop要素が強く出ている楽曲が多いです。
2012年後半に人気が徐々に出始め、2013年にはRL GrimeDJ Snakeなどと言ったアーティストにより忽ち大人気となりました。
また、2010年後半にTrapwaveというTrapとSynthwaveを融合させたジャンルが誕生しています。

主なアーティスト  

フルームはオーストラリア出身のアーティストで、Future Bassの先駆者として知られています。
デビューアルバムである2012年にリリースされたFlume(アルバム)デビューアルバムはARIAアルバムチャートを登り詰め、ダブルプラチナディスクを獲得しました。
2016年にリリースしたシングルである「Never Be Like You」は最優秀ダンス・レコーディング賞にノミネートされフルームは世界的な認知度を得ることになりました。また同年に「Never Be Like You」 を収録したアルバムであるSkinは再びARIAアルバムチャートを再度登り詰め、グラミー賞で最優秀ダンス/エレクトロニックアルバムを受賞しました。
2019年にリリースしたミックステープ「Hi This is Flume」は再びグラミー賞にノミネートされるなど近年でも大きな活躍が見られます。

 

  • Never Be Like You(Feat. kai)
    フルーム

 

 


  • HyperParadise – Flume Remix
    フルーム, Hermitube

 

 


  • Say It
    フルーム

 

 


  • My Boo
    フルーム

 

 


  • Smoke & Retribution
    フルーム

 

 

San Holoはオランダのアーティストで、ドクター・ドレー「The Next Episode」のリミックスで世界的なデビューを果たしたSan Holoは、その後スピニンレコードや「We Rise」をリリースしたOWSLAや、Barong Family、Monstercatなどのレーベルで楽曲をリリースした後、2017年にはニューアーティストオブザイヤーのエレクトロダンスミュージックアワードにノミネートされました。
2018年には「Light」をリリースしたレーベル、Bitbirdにてアルバム「Albam1」をリリースし、このアルバムはビルボードのダンス/エレクトロニックアルバムズのチャート7位を獲得しました。
そして2021年にはセカンドアルバムである「BB U OK?」がリリースされます。

 

  • We Rise
    San Holo

 

 


  • Light
    San Holo

 

 


  • lift me from the ground
    San Holo

 

 


  • Lead me Back
    San Holo

 

 


  • BB U OK?
    San Holo

 

 

ILLENIUMはアメリカのアーティストです。
2016年にザ・チェインスモーカーズ「Don’t Let Me Down」フルーム「Say It」のリミックスをリリースするとザ・チェインスモーカーズから「Don’t Let Me Down」のリミックスを自身のリミックスコレクションに入れ、フルーム「Say It」をリミックスでは、ベストリミックスに選ばれ、エレクトロニックミュージックアワーを受賞。これらよって今後の活躍に拍車を掛けることになります。
2017年にはビルボード200の106位に達し、「Feel Good」を入れたアルバムAwakeをリリース。
2019年には最も注目を集めたアルバムAscendをリリースし、2021年にはアルバムFallen Embersをリリースしています。

 

  • Say It – Illenium Remix
    フルーム, ILLENIUM

 

 


  • Feel Good(Feat. Daya)
    Gryffin, ILLENIUM

 

 


  • Good Things Fall Apart
    ILLENIUM, ジョン・べリオン

 

 


  • In Your Arms
    ILLENIUM, X・Ambassadors

 

 


  • Takeaway(Feat. Lennon Stella
    ザ・チェインスモーカーズ, ILLENIUM

 

 

Said The Skyはアメリカアーティストで、2015年からILLENIUMとのコラボレーションによって徐々に有名なアーティストへとなっていきます。
アメリカの全土ツアーではILLENIUMのサポートとして同行していました。ILLENIUMと共に夢の実現する為であったとのこと。
2016年にはHalieneをフィーチャーリングしたSaid The SkySevens LionsILLENIUM「Rush Over Me」ILLENIUMのライブで初公演されました。
2018年には「All I God」「Show & Tell」を入れた自身のアルバムであるWide-Eyedをリリースします。
2019年にはJT Roachをフィーチャーリングし、SLANDERとの合作である「Potions」をリリースしました。

  • Rush Over Me
    Seven Lions, ILLENIUM, Said The Sky, HALINE

 

 


  • All I Got
    Said The Sky

 

 


  • Show & Tell(Feat. Claire Ridgely)
    Said The Sky

 

 


  • Potions(Feat. JT Roach)
    SLANDER, Said The Sky,

 

 


  • Where’d U Go
    ILLENIUM, Said The Sky

 

 

SLANDERはアメリカのデュオアーティストです。
2014年にShowtek「We Like To Party」のリミックスをリリースした所1000万回を突破し人気を博すことになり、2016年にはトゥモローランドにてSnailsや、長い付き合いであるNightmreと共に出演しました。
2017年~2018年はMonstercatにて多くのシングルをリリースした後、2018年後半に「All You Need To Know」をリリースしました。「All You Need To Know」と「Love Is Gone」は2021年にアメリカレコード協会にてゴールド認定を受賞することになりました。

  • All You Need To Know(Feat. Calle Lehmann)
    Gryffin & SLANDER

 

 


  • Love Is Gone(Feat. Dylan Matthew)
    SLANDER

 

 


  • GUD VIBRATIONS
    NGHTMRE, SLANDER

 

 


  • Superhuman(Feat. Eric Leva)
    SLANDER

 

 


  • Potions(Feat. JT Roach)
    SLANDER, Said The Sky

 

 

ストリーミング  

サブスク音楽です。
相性の兼ね合いでMelodic Dubstepも共に選ばれています。

  • Den HaKu Recordsレーベルが提供しているプレイリストです。

  • スティーブ・アオキのレーベルDIM MAKが提供するプレイリストです。

大体分かる音楽(動画) 

大体分かる音楽(動画)です。
一つ目の動画は2016年に作成されたもので現在のFuture Bassとギャップがあるかも知れません。
2つ目以降は最近デモトラックなので近頃のFuture Bassをお聴きしたい場合は2つ目の動画から再生してください。

future bass
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future bass VPS
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future Bass 2
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主なレーベル

NCS

日本でもかなりの知名度を誇るYoutube初のロイヤリティフリーのイギリスからのレコードレーベルです。
使用許諾範囲内であれば使用料が発生しない為、動画編集などでお世話になっている方も多いのではないでしょうか?
NCSの登場を機にロイヤリティフリーのレコードレーベルが普遍化していきます。
Youtubeでの登録者は3000万人と他のレーベルを凌駕する程の登録者数を誇ります(2021年調べ)
アラン・ウォーカーK-398などがNCSで楽曲をリリースしました。

Monstercat

カナダのバンクーバーを拠点とするレーベルです。
多くのアーティストが音楽を世界に発信し、人々に音楽を発見して貰えるプラットフォームとして使用できるブランドを築き上げることを目標としています。
2011年から有名となったレーベルですが、2016年にマシュメロ「Alone」をリリースされたことで知名度は更に加速することとなりました。

OWSLA

ワーナーミュージックグループの傘下として、Dubstep, Brostepなどで有名なSkrillexが主宰として設立されたレーベルです。
ゼッドマシュメロなどと言った大物アーティストがOWSLAで楽曲をリリースしています。
OWSLA傘下でのレーベルNest HQや、ファッションなどを販売を目的としているOwslaGoodsがあります。

Magic Records

NCSと同様ロイヤリティフリーのレーベルです。
ですが他のレーベルとの共同リリースの場合、収益化は不可能となっています。
レーベルとしての方針はNCSと同じですがジャンルはベースミュージックを中心としているようです。
Youtubeには豊富なMIXを取り揃えているので作業用にはありがたい動画があります。

筆者のおすすめ 

  • 奮ってお聴きください。

まとめ

Future Bassを含めベースミュージックの人気はアメリカなどで、とても大きく音楽業界で膨大な市場を得ています。
これからもその規模は大きくなっていくのではないかと推測しています。
個人的にはFuture BassやMelodic Dubstepだけでなく派生ジャンルであるColor BassやMelodic Garageなども焦点に充ててもらいたいなと言うのが本音です。

 

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